マイニングしている人の界隈で、日本の電気代は高いという文句をたまに聞きます。大規模停電がめったに起こらないのは日本の良いところですが、中国やアメリカ、カナダなどと比べると電気代高いみたいですね。
新電力会社も、各地域の大手電力会社の価格より少し安いぐらいの価格で設定されているので、めちゃくちゃ安くなるわけではありません。
電気代払うだけの生活にイライラしてきた件
払った電気代は自分の電気のためだけに使われるわけではありません。原発避難民への賠償や除染費用などのために高い電気代を払い続けるのが嫌だと思ったので、発電所の株を買って電気代を回収(少しだけ)しようと思いました。
そこで、買ったのがJパワー(電源開発)。SBI証券の単元未満株買い付け手数料無料キャンペーンで買いました。売るときには手数料がかかりますが、売らなきゃ手数料かからないので定期預金みたいな気持ちで保有しようと思います。
先日、3月末に権利確定した配当金も届きました。
Jパワーってどんな会社?
Jパワーは売上高9,091億円、営業利益777億円(ともに2021年3月期)を誇るそこそこ大きい電力会社です。とは言っても、東京電力や関西電力などのよく聞く電力会社より知名度は低いと思います。日本テレビで「世界の果てまでイッテQ!」を観ている人であれば、放送後に始まるミニ番組、「音のソノリティ」でJパワーがスポンサーになっているのを見たことがある程度でしょう。
実は、Jパワーは主に火力発電所や水力発電所やなどを運営し、電力会社に電気を売る、卸売会社なのです。海外でも発電事業を展開させています。
ちなみに、Jパワーは愛称で、電源開発株式会社が正式名称です。
配当金目的の投資に良さそう
Jパワーの予想配当利回りは、4.73%(6月30日の終値で計算)となっています。東証一部の有配会社平均利回りが1.86%(2021年5月末)なので、Jパワーは他の会社と比べてかなり配当金が貰える会社ということになります。
ちなみに、メガバンクの定期預金は0.002%なので、Jパワー株10万円分の配当金と同じぐらい利子を貰うには、2億3650万円預ける必要があります。
配当利回りが高い(配当金をたくさんくれるのに株価が低い)状態で、投資家から放置される理由として、今後成長が見込めなかったり利益が下がったりして、株価が上がらなそうor下がりそうだからというのがあります。
確かに、今は戦後と違って、ガンガン発電所作ろうぜみたいな時期ではありません。それに、以下のようなリスクもあります。
火力発電オワコン説
Jパワーの販売する電力の大部分は火力発電で、そのまた大部分が石炭火力です。
しかし近年、環境問題への意識の高まりにより、火力発電の社会的なイメージは悪くなっています。特に、石炭火力発電所は二酸化炭素をたくさん出すとして、石炭火力発電に対するデモが世界各地で起こっています。
また、電力需要に余裕があるときは、再エネの出力制御より先に火力の出力制御を行うことになっています。今後太陽光発電が増えるにつれて、晴れの日の火力発電の出力は落とされていくことになるのです。
大間原発が稼働できるのか問題
Jパワーは青森県の下北郡大間町に大間原子力発電所を建設中です。東日本大震災の前から計画されていたプロジェクトです。
福島の事故によって原発に悪いイメージがついてしまったので、周辺や海峡の向こうにある函館市の住民から反発があると考えられます。
流行の株に投資するよりは安定的かも
ソシャゲ会社では課金するファンがいなくなれば売上が急落、電機メーカーでは中国勢に勝てなければシェア急落などといったリスクがありますが、電力会社は一気に売上が落ちることは無いと思います。実際に、発電所は数十年先まで使うことを考えて建設・運用されていますからね。あまり値動きを気にせずに、のんびり投資するのには向いているかも。
もっと詳しいリスク要因についてはJパワーのウェブサイトに書いてあります。こうやってリスク要因が分かりやすく書いてあるのは、長期投資にはありがたいですね。
https://www.jpower.co.jp/ir/ann16000.html
※旧サイトからの移行記事です